心惹かれるものには、見た目の内に密かな力が宿っているものです。
上質な素材であったり、その素材を仕立てる手の技であったり、それは整然としたステッチの目や身体に沿う立体的な仕上げのこだわりであったりとか。
それでシンプルなTシャツとビスチェのお話。
胸元にプリントが入っているTシャツというのは、重ね着した時思わぬ表情が現れたりして楽しいことがありますね。
ビスチェトップの下から青空みたいな水色が現れて気分がUP。
Tシャツは文字通り青空です。
草原に広く澄んだ青空が広がる図案。自由で快活なスピリットにあふれています。
ゆるっと体につかず離れずのシルエットです。一枚でも重ね着してもかさばらない絶妙な大きさ加減です。
Tシャツはオーガニックコットン100%。
膨らみを持たせるように織られた肌触りの優しい生地です。
織り方一つで変わるで肌触りですが、通気性もしかり。
このTシャツは蒸れなく、快適です。
衿ぐりにはチドリのステッチが施してあります。ヨレやすい衿を長持ちさせ、しかも縫い代が肌にあたって擦れたりしないようにする効果もあります。
コットンのTシャツというリーンなアイテムは、生地、織り、細部のこだわりなど、丁寧な仕事がダイレクトに着心地にかんじられるもの。このTは気持ちいいです!
さて上に着たトップもレースの由来、織り生地の表情、可憐なボタンなど細部にこだわりのギュッと詰まった一枚なのです。
肩はフランス老舗レースメーカーSOPHIE HALLETTE(ソフィーアレット)社製の繊細なリバーレースです。
SOPHIE HALLETTEといえばキャサリン妃のウエディングドレスで広く知られるようになりました。
王族たちのために100年も前に製造されたレース織機、その織機を今も使って、その当時の図案もを用い、昔ながらのゆっくりとした速度で慎重に織り出されたレースです。
小ぶりな花ボタンはアンティークのボタンです。可憐なかわいらしさです。
生地はリネン&コットン。ストライプ状に立体的に織られ、合間からは極小粒のスパークがきらめきます。
さらりとした肌触り。軽い着心地。重ね着ももちろんですが、一枚で肌見せすればスペシャル感も際立ちます。
グリーンのキャップにもこだわりが詰まっています。
フランス老舗のファブリックメーカーMALHIA KENT(マリアケント)社のツィードです。
シャネルが沢山使うのでシャネルツィードと言われたりしています。
このツィードを織りだす織機は太さ、素材、ネップが在ったりスパンコールやビーズがついていたりと様々な意匠に富んだ糸をを組み合わせて織ることができる高性能な織機なんです。
驚くほどの時間をかけて数センチづつ織り出される生地はアート性のあるファンタジックな表情が魅力です。この織機、3台しかありません。この3台で、時々故障で稼働が2台になったりもして、世界のシャネルやビッグメゾンの膨大な需要に綱渡りのような感じで答える、という何とも希少性の高い魅惑なツィードです。そのツィードで作られたキャップです。しかもleur lgoetteと坂口直顕氏の帽子工房Saravahのダブルネームです。
身体は一つ。身にまとうなら心惹かれるビジュアルとストーリのある生産背景も+で知ってしまったら、何倍にも満足しちゃいます。
一着一着決して強く自己主張するわけではないけれど、技術、素材、デザインと確かな存在感があって、身に着けると揺らがない安定感みたいなものに包まれて気分が上がり、何より肌や身体に心地いもの。良質なお洋服は心の栄養源でもありますね。
チュールTOPにT。